先日、当院にマイクロスコープを設置しました。

普段の私の臨床においては、５倍という比較的高倍率のルーペで診療に臨んでいます。

それに対して、マイクロスコープは約20倍の倍率まで視野を拡大させます。５倍の拡大視野と比べると細部の見え方には歴然の差がありました。歯科治療は根管治療を始めとして、非常に細かい部位の処置の連続です。過去に何度か覗き込んだ経験や実際に使用して診療に臨んだことはありましたが、久々にマイクロスコープ下で抜去歯牙の根管内を覗き込んだ時の細部の見え方には感動の念を抱きました。

さて、当院に設置したマイクロスコープはCarl Zeiss(カールツァイス)社の製品です。カールツァイス社は半世紀にわたり手術用顕微鏡を開発してきた実績のあるドイツの老舗メーカーです。広視野で立体イメージをつかめる接眼レンズと同軸落射照明により、微細までしっかりと確認することができます。カールツァイスのレンズは、患者様の微細構造をしっかりと観察できますので、診断と治療の質を向上させます。

使いこなすには相応の練習が必要ですが、高倍率視野においての診療は精密な操作に直結し、質の高い診療に寄与することでしょう。練習を重ね、日常臨床に落とし込めるようにしていきたいと強く決心しました。

今後の診療にどうぞご期待ください。