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最近の治療報告

こんにちは。梅雨も半ばでジメジメ蒸し蒸しの過ごしにくい日々が続きますね。

皆さま、体調は崩されずにお過ごしされているでしょうか。

今日は最近経験した症例について報告したいと思います。

患者さまは、右側の頬付近の痛みを自覚し、耳鼻科受診したところ歯由来の上顎洞炎(副鼻腔炎)と診断され、当院を受診されました。

パノラマX線検査およびCT検査の結果、右側上顎第一大臼歯の根尖性歯周炎(歯の根の先の炎症)由来の上顎洞炎を発症していることが分かりました。

初診時のCT画像です。頬付近には上顎洞という鼻腔と繋がった副鼻腔が存在しています。通常、この部位は空気を含有しており、X線では黒く透過して写ります。左上の画像では、向かって右側の上顎洞(患者さんにとっては左側上顎洞)は正常な黒い写り方をしているのに対して、画像上の左側(患者さんにとっては右側上顎洞)はグレーがかって左右差があるのがお分かりになるでしょうか。右上の3D像においても右側上顎洞は炎症性組織で充満しています。左下の画像にて、右上大臼歯の根の先と上顎洞との炎症が交通しているのが分かります。

画像から歯性の上顎洞炎と診断して、感染した根管内を無菌化する根管治療を行うことにしました。

治療は、ラバーダムといって治療対象の歯を唾液の汚染から防ぐシートを装着してマイクロスコープ下に行いました。以下に動画を貼付します。

3回目の処置にて根管内の無菌化が達成されたと判断し、根管内に防腐剤を充填し、根管治療を終了しました。

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術前の画像と見比べると、画像上の左側の(患者さんにとっては右側上顎洞)の炎症が晴れて左右対称な正常な透過像へと変化しています。同時に初診時に訴えのあった右頬付近の疼痛は消退しました。決して、特別な治療をしたわけではありませんが、歯の治療をすることで口腔に隣接する組織の病気を治癒に導くことができるのです。この症例を通して、感染対策を適切に行い丁寧に治療することの重要性を改めて学ぶことができました。

また、ブログ掲載の許可を頂きました患者さまにはこの場を借りて感謝申し上げます。

今後も患者さまにとってより良い治療法の提案と実践ができるよう努めてまいりますので、宜しくお願い致します。